デジタル世代の洗礼
ワサビくんやすださん、机の上に黒いプラスチックのゴミが落ちてますよ。中から茶色いヒモみたいなのがベローンと飛び出してますし。これ、燃えるゴミでいいですか?



ちょ、待たんかい!! それはゴミじゃない! 私の青春の結晶、『カセットテープ』だ!



カセット……? ああ、データの保存媒体ですか。でもこれ、どう見ても壊れてますよね? ヒモが出てるし。



壊れてない! ちょっとテープがたるんだだけだ! こうやって直すんだよ!
鉛筆という名の修理道具





いいかワサビくん。こうやって、六角鉛筆を穴に突っ込んで、指先でクルクルと回すんだ。この指先の感触で、たるみが取れていくのがわかる……これが『儀式』なんだよ。



……理解不能です。音楽を聴くために、なぜ文房具で工作をする必要があるんですか? スマホならタップ一発ですよ。



「そこがいいんじゃないか! 手間をかけるほど、曲への愛着が湧くんだ。A面が終わって、ガチャッと取り出して、裏返してB面を入れる……このひと手間が、音楽の余韻を深めるんだよ!」



理解不能です。音楽を聴くために、なぜ文房具で工作をする必要があるんですか? スマホならタップ一発ですよ。



そこがいいんじゃないか! 手間をかけるほど、曲への愛着が湧くんだ。A面が終わって、ガチャッと取り出して、裏返してB面を入れる……このひと手間が、音楽の余韻を深めるんだよ!
エアチェックと黒歴史



昔は今みたいにサブスクなんてないから、ラジオから流れる曲を録音するエアチェックに命を懸けていたんだ。DJが曲紹介を終えて、イントロが始まるその一瞬の隙間を狙って、録音ボタンと再生ボタンを同時に押す……。あれはまさにスポーツだった



それで、失敗したらどうなるんですか?



悲惨だよ。DJの声が入っちゃったり、母親に、ご飯よー!って叫ばれて台無しになったりするんだ。それでも、好きな曲だけを集めたオリジナル編集テープを作って、レタリングシートで一生懸命タイトルを転写したりして……。



……今のやすださんの顔、気泡が入ってボロボロになったテープのラベルくらい、切ない表情になってますよ。
📈 やすコレ・レビュー
| 項目 | ワサビくんの評価(デジタル) | やすださんの評価(アナログ) |
| 効率性 | ★☆☆☆☆(時間の無駄) | ★★★★★(自分だけの物語) |
| 音質 | ★☆☆☆☆(ノイズだらけ) | ★★★★★(愛おしいBGM) |
| 耐久性 | ★☆☆☆☆(すぐ伸びる) | ★★★★☆(鉛筆で治る!) |


🤖 ワサビくんの評価
- 寸評:巻き戻しや早送りという概念自体が時間の浪費です。悪いことは言いません、大事なデータなら今すぐクラウドに保存しましょう。


👨🏫 やすださんの評価
- 寸評:「限られた46分や60分の中に、どの曲をどう並べるか……。あの『編集』は、自分だけの物語を紡ぐ時間でした。ノイズさえも、今となっては愛おしいBGMです。」
📝 やすだの独り言(結び)
スマホ一つで、世界中のあらゆる音楽が聴ける時代になった。 便利で、高音質で、ノイズひとつないクリアな世界。 けれど、あの頃のようにテープが擦り切れるほど聴くという言葉の意味は、もうなくなってしまったのかもしれない。 伸びたテープを鉛筆で巻き直す時、僕たちは確かに、音楽とその向こうにいる誰かと向き合っていたのだ。
🐹 モル先生のレトロ深呼吸(隠しメッセージ)



それでいいのだよ。 巻き戻すという作業は、単に時間を戻すことではない。 過ぎ去ったメロディをもう一度心に刻み直すための、大切な助走の時間なのだよ。 効率だけを求めていては、心のテープはすぐに空っぽになってしまうからねぇ。
![【放課後の昔話②】放課後の無人の教室。手前の机に置かれた、「マイ・ベスト '78」と手書きされた実物の「カセットテープ」と、テープのたるみを巻くための鉛筆。 [cite: 2026-01-15, 2026-01-16] ロボットの「ワサビくん」がテープを燃えるゴミと呼び、50代の「やすださん」が青春の結晶だと叫ぶキャラクター同士の掛け合い。](https://50s-digital-life.com/wp-content/uploads/2026/01/2-1-6.jpg)





コメント